2020 / 源氏物語:世羅先生と古典を読む会 10月ビデオ講義の案内、10月21日、6PM-8PM (ロサンゼルス時間)
非営利団体・カルチュラル・ニュース協会・主催
世羅博昭先生(国語教育者、広島市在住)と「日本の古典文学を読む」会
2020年10月21日(水曜日)午後6時から8時まで(ロサンゼルス時間)
ビデオ会議アプリ Zoom を使い、広島とロサンゼルスを結ぶビデオ講義を行います
参加費:30ドル(資料代を含みます。初めての方は、無料で講義を体験できます)
+
9月のビデオ講義に参加された方で、引き続き10月のビデオ講義へ参加される方はは、参加費30ドルを、下記のURLから、クレジットカードで送金してください。https://digest.culturalnews.com/?page_id=15086
送金通知があり次第、10月のビデオ講義のZoom Meeting ID と講義資料を送信します。
今回、初めて、ビデオ講義に参加する方は、氏名、住所を、higashi@culturalnews.com へ送ってください。無料で参加することができます。
「世羅先生と古典を読む会」についての質問は、higashi@culturalnews.com または、(213) 819-4100 へお問合せください。
+
世羅博昭先生は、現在、79歳、国立・鳴門教育大学名誉教授で、20年間の高校教師、22年間の大学教授時代をとおして、日本の古典文学を教え、学習指導研究の第一人者です。
非営利団体・カルチュラル・ニュース協会・主催の「世羅先生と古典を読む会」は、第1期を2020年7月から、毎月第3水曜日(ロサンゼルス時間)に開催して、「源氏物語」を取り上げています。
「源氏物語」は、紫式部によって、1010 年頃に書かれた世界最古の物語です。天皇4代、70 余年間、登場人物が約450 名、主要な人物が約50 名、400字詰め原稿用紙約3000枚にも及ぶ大長編物語です。
9月の第3回講座では、「源氏物語」第二部を取り上げ、女三の宮が光源氏の六条院に降嫁してきたことによって、それまで長らく光源氏の愛を独占してきた紫の上が大きなショックを受け、光源氏の愛情に対する不信を抱くようになりました。
その光源氏も女三の宮が柏木と不義を犯し、自分の子供でもない薫を自分の子として世間に披露する辛い体験を余儀なくされます。まもなく、最愛の紫の上が病気のために37歳で死去します。紫の上を亡くした光源氏は生きる力を失い、紫の上の文殻を燃やしながら、出家を願うところで終わります。第二部には、人間はいかに生きるべきかを真摯に追究する紫式部の思いが反映されていました。
今回は、第三部「宇治十帖物語」の序章として、女三の宮の不義の子・薫がどのような思いを抱いて成人するか、また、右大臣一派に利用されて捨てられた、桐壺帝の第八皇子がどのような悲劇的な人生を送っているか、それぞれの序章部分を取り上げてその内容を読み解いていきます。
「世羅先生と古典を読む会」は、世羅先生が、平安時代の時代背景や当時の結婚に至る過程、貴族の邸宅・寝殿造、当時の男女の着物などパワーポイントで映像も取り入れて、わかりやすい説明をされます。これまで、「源氏物語」を読んだことがない方でも、どうぞ気楽にご参加ください。
+
笠井京子さん(サンタバーバラ)の感想=世羅先生の語り口がとても分かり易く、また紫式部の生きた時代背景、人生観なども盛り込んでお話くださるので、表面だけを読む読書会ではなく、更に深いところから理解ができました。
(源氏物語は)すべてが口語体で書かれているとのことでしたが、場面を頭の中で映像化してお話を伺う楽しさでした。
いつの時代も男女の中は、思うようにいかぬものだと。昔の方が、人生が短かった分だけ、時間を無駄にできない、今を生きるという感じかもしれません。
次回が楽しみです。
大光晴美さん(ミシガン州)の感想=世羅先生の「(源氏物語)を今の時代に出版していれば、紫式部がノーベル文学賞を受賞していた事でしょう」とのお言葉通り、式部の記憶力の良さ、社会の仕組み、古典など熟知した天才だったと知らされました。
世界20数カ国語に翻訳され読まれている古典を、日本人が読んでいないのは大変もったいない事です。
第1回目の講義「紫式部関係年表」: 世羅先生が、長い年月掛けて作られたこの年表は、殊に素晴らしいです。在位の天皇名、元号、西暦、式部の父.為時の事跡、紫式部の事跡、世間で起こった事件や災害など70余年の出来事が一目で分かります。自分の子供を使って権力を握って行く様など、文学に興味の無い男性にも興味を惹かれる物があるのではないかと思います。
質問には丁寧に説明して下さいます。毎回盛り沢山の知識を教授して下さり、頭の中からこぼれ落ちそうです。
上井貴代子さん(ウッドランドヒルズ)の感想=世羅先生と「日本の古典を読む会」に参加を決めたのは、「源氏物語」、特に最後の「宇治十帖」を取り上げて学ぶということからでした。
高校時代に「源氏物語」に触れ、その後現代訳を買って読んでも最後まで到達したことがなかったので、今回は最後まで通して読んでみたいからでした。
世羅先生は高校時代に「源氏」に出会い、大学で学ばれ、大学教授、現在は名誉教授として古典専門の大家でいらっしゃるので、お講義は奥深く、幅広く、文学のみならず、この時代背景から、文化、習慣、社会構造と、大変興味深いお話を、楽しく拝聴させて頂いております。
日本に行かなければ聴けないお講義がこうして家で、大先生と身近に学べるのはZoomのお蔭です。感謝しております。ありがとうございます。