Rebuild Alterdena 2025 March 29ロサンゼルス大火災の被災
カルチュラル・ニュース・オンライン・セミナー

ロサンゼルス大火災の被災者との接し方を学ぶ
第2回
グリーフケアの専門家・瀬藤乃理子 (せとう・のりこ)先生
2025年5月22日(木)午後7時から8時まで(ロサンゼルス夏時間)
ズームで開催 参加費は無料
申し込みは higashi@culturalnews.com

ロサンゼルスで日本文化を通したコミュニテー作りをめざしているカルチュラル・ニュース(東繁春・編集長)は、1月7日に発生したロサンゼルス大火災への取り組みとして「大災害のときの被災者と接し方」を広めて行きたいと考えました。

第1回の取り組みとして、3月9日(ロサンゼルス時間)に、上智大学グリーフケア研究所の葛西賢太先生に「ロサンゼルスの日本人コミュニテーの方々へ;大火で被災された方々と、ともにあるために」をオンラインで話していただきました。

葛西先生の YouTube録画リンク  https://youtu.be/fmEGRa5CKRQ

第2回のオンライン・セミナーは、5月22日(木曜日)午後7時から8時まで(ロサンゼルス時間)に福島県立医科大学・災害こころの医学講座・准教授・瀬藤乃理子 (せとう・のりこ)先生に「ロサンゼルス大火災の被災者との接し方を学ぶ」を話していただきます。

参加費は無料です。オンライン・セミナーはズームで開催しますので、参加を希望される方は、higashi@culturalnews.com へ申し込んでください。

今年1月7日に同時発生したイートン山火事とパリセーズ山火事では、合計約1万2000家族が住宅を失いました。復旧作業は、連邦政府、ロサンゼルス・カウンティー、ロサンゼルス市によって進められています。アルタデナ地区では、住宅を再建する工事が始まりました。しかし、大半の被災者は、瓦礫撤去作業が進行中の状態です。災害復旧センターも、アルタデナとウエスト・ロサンゼルスにまだ開設されています。

ロサンゼルスの日系社会でも、被災者のようすが明らかになってきました。思っていたより多くの方が被災されています。今回のロサンゼルス大火災では、亡くなった方は少なかったのですが、住宅、財産、思い出の品のすべて焼失した被災者にどのようなコトバをかけたらいいのか、と日系社会では困っている人が多いと考えて、このオンライン・セミナーを用意しました。

5月22日は、長年、福島県内でグリーフケアをされてきた瀬藤乃理子(せとう・のりこ)先生に話していただきます。

グリーフケアの専門家・瀬藤乃理子 (せとう・のりこ)先生の紹介

ことし4月から、兵庫県こころのケアセンター研究部で上席研究主幹をされていますが、2018年から福島県立医科大学・災害こころの医学講座・准教授をされ、4月以降も福島医大での仕事を兼務されています。

瀬藤先生は公認心理師で、専門は遺族支援、災害支援などです。

1995年の阪神淡路大震災では神戸で自ら被災され、2011年の東日本大震災では外部支援者として活動されました。

福島県立医科大学・災害こころの医学講座では、甚大な被害を受けた沿岸部のコミュニティ支援や全国に散らばった被災者の支援に携われました。

福島県の被災者は、原発事故による放射線の影響問題があることから、瀬藤先生の活動は多岐にわたりました。当初は被ばくの心配がありましたが、年数が経過するとその様相が変わり、被ばくの心配は相対的に減ったけれど、帰還できない人もがとても多くなりました。

コミュニティが荒れ果てて、全く町が元には戻らなくなりました。故郷に帰れなくても、大きな喪失感、帰ってもこれまでの町とは全く異なる故郷に対する喪失感、を持った被災者が多くいました。

故郷に帰るか、帰らないかで、家族の中でも意見が異なり、震災後の家族の分断、地域の分断が続く中で、Build Back Better をモットーに、瀬藤先生は、災害被災者への支援活動を続けられています。