2017/アメリカに寿司を広めた、ロサンゼルスの貿易会社経営者、金井紀年さんが死去されました。94歳でした。
総合食品輸入会社「共同貿易株式会社」の代表取締役会長で、アメリカに寿司を広めた功績者のひとりとして知られている、金井紀年(かない・のりとし)さんが4月22日午前1時45分に、ロサンゼルスで亡くなられました。94歳でした。
共同貿易株式会社が24日、訃報を発表しました。
金井さんは、昨年11月から、リトル東京に近い、ボイルハイツにある介護施設、ホーレンバックに入居されていて、亡くなられたのも、この施設でした。
+
金井さんは、教員の両親の下に1923年東京に生まれ、東京商科大学予科(現在の一橋大学)経済学部在学中に学徒出陣でビルマ(現ミャンマー)へ陸軍主計少尉として出征されました。兵隊の食糧を補給する任務につき食糧補給が戦争の勝敗を決したとの思いを強くし、終戦をビルマで迎えました。帰国後に復学し東京商科大を卒業されました。
1951年に日本食をアメリカに輸出するビジネスを始め、、1964年、41歳の時、家族と共に、ロサンゼルスに移住されました。76年に東京共同貿易社長に就任されました。金井さんのリーダーシップの下、共同貿易は、JFC、西本貿易(現・西本Wismettac)と並ぶ、アメリカでの三大日本食卸販売会社になりました。
また、ロサンゼルスの日本人・日系人の主要団体にも属し、長年、日系社会のリーダーを果たしてこられました。
1994年秋の叙勲で、金井さんは勲五等双光旭日章を受けられました。また、1994年には「海外在住者投票制度の実現をめざす会」の創設に参加され、会長を引き受けられました。
2007年には、アメリカにおける日本食の普及で、農林水産大臣の表彰を受けられました。2009年秋の叙勲では、旭日小綬章を受けられました。
+