カルチュラル・ニュース7月号には、こんなことが書かれています>>>

日本文化を伝える英字新聞カルチュラル・ニュースは、毎月、ロサンゼルスで発行されています。

>>>>ロサンゼルス・リトル東京の風物詩「二世ウィーク」祭り

8月13、14日を中心にロサンゼルス・リトル東京で行われる「二世ウィーク」祭りの行事を紹介しています。1ページの記事は、3年前から始まった「たなばた」祭りの紹介(左側)と二世ウィーク・パレードの華、日本舞踊グループの紹介(右側)です。最近の二世ウィーク・パレードは、5人の日本舞踊の師匠が毎年交代で踊りのリーダーを務めています。今年のリーダー役は、坂東三津拡会(ばんどう・みつひろ・かい)の主宰者、坂東三津拡師匠(83歳)です。愛媛県八幡浜市出身の三津拡師匠は、坂東流家元から直々に指導を受けたという本格的な舞踊家。40歳を過ぎて渡米し、ロサンゼルスを中心に、シアトルまで弟子を広めています。

毎年の舞踊リーダーは、踊りの振り付けを担当しており、今年は、三津拡師匠が「愛は勝つ」と「おみこし音頭」を振り付けました。「愛は勝つ」は東日本大震災のときに人気の出た歌であることから、今年のパレード曲のひとつに選ばれました。

二世ウィークは、7月17日に、オープニング・セレモニーが行われ、今年は8人の二世ウィーク女王候補者が紹介されました。8月13日に二世ウィーク女王を選ぶ舞台イベントが行われます。女王の決まった翌日に、リトル東京で「グランド・パレード」が行われ、「女王」が紹介されます。第二次世界大戦中は中断されていたものの、今年で71回を数えるロサンゼルス日系アメリカ人の風物詩になっています。

3年前からは、二世ウィークの開催に合わせて「たなばた」の飾りつけが行われるようになり、二世ウィークをいっそう盛り上げています。きっかけは、ロサンゼルスの宮城県人会で、たなばたが有名な仙台からたなばた飾りを譲り受けたり、たなばた飾りに使う和紙を取り寄せて他の県人会によびかけたことです。全米日系人博物館と現代美術館ゲフィン分館前の広場に、今年は8月12日から15日まで、たなばた約200基が飾られます。

>>>>>東日本大震災に関して、岩手県陸前高田市内でのグループホーム再建

1面の左下の記事は、岩手県陸前高田市内で、知的障がい者のためのグループホームの再建に必要な資金援助を呼びかけています。カルチュラル・ニュースの東繁春編集長が4月15日から20日まで東北の被災地を取材した際、陸前高田市で障がい者の作業所「あすなろホーム」に連れていってもらいました。この施設の責任者、西條一恵さんから、陸前高田市内にあった7ヵ所のグループホームすべてが破壊され「あすなろホーム」のメンバーは行き場を失っているという話を聞きました。

その後「あすなろホーム」を運営する社会福祉法人「燦燦会」が陸前高田市内に土地を確保して、グループホームの再建を計画し始めたので、東編集長は、カルチュラル・ニュースを通じて、ロサンゼルスの読者にグループホーム再建への寄付を呼びかけることを決めました。7月号の記事は、西條一恵さんの日本語による呼びかけ文を英訳しました。管理者を含めて6人が住むグループホームの建築に必要な資材、家財道具、そして約3000万円の募金を呼びかけています。ペイパルというサービスを使って、世界中どこからでも、募金を送ることができる方法も、紹介しています。

2ページには、日本在住のピアニスト・フジコ・へミングさんが、ロサンゼルス公演をするという記事(左上)です。今回が4回目になるフジコさんのロサンゼルスでのソロ・コンサートは、9月4日にサンタモニカ大学内の劇場で行われます。

>>>>>90歳の二世剣士に日本政府からの叙勲

同じく2ページには、今年の春の叙勲で、ロサンゼルス在住の日系二世・宮原広幸マキさん(90歳)が旭日双光章を受ける、という記事です。父親が佐賀県出身で、ロサンゼルス近郊で生まれた宮原さんは、11歳のときに父から剣道を教えられ、以後80年にわたって剣道を続け、アメリカでの剣道の普及に貢献しました。米国剣道連盟の設立の尽力し、現在でも顧問を努められています。宮原さんへの叙勲伝達は7月21日にロサンゼルス総領事公邸で行われ、井原純一総領事から勲章と賞状が手渡されました。

>>>>> アメリカの盆踊りの歴史とは

3ページの記事は、ロサンゼルス洗心(せんしん)仏教会の小谷覚龍先生が2009年8月に、ロサンゼルスで行った講演会の記録を基にしたものです。日系人の間にどのように盆踊りがひろがったのかという内容です。江戸時代までの盆踊りは、若い男女が出会う数少ない機会で、盆踊りの直後には、多くの女性が妊娠しました。このことを日本の後進性と見た明治政府は、盆踊りの禁止令を出します。ですから、アメリカに移民した明治生まれの一世は盆踊りのことを知りませんでした。大正時代になって、日本で盆踊りが復活します。

ハワイでは、1905年ころから日系人の間で盆踊りが自然発生的にひろがっています。アメリカ本土に盆踊りが紹介されたのは、西本願寺の僧侶・岩永よしお師の尽力によるものです。日本では、盆踊りは寺院の中で行われるものではありませんが、カリフォルニアでの盆踊りは、西本願寺系の寺院の夏の風物詩になっています。6月の後半から8月の初めにかけて、ロサンゼルスの西本願寺系の寺院では、毎週末かならず、どこかで、盆踊りが行われます。最近の傾向は、アメリカ人の参加者が増えていることで、もはや日系人だけの行事ではなくなっています。

4ページの写真特集は、6月23日と24日にトーレンスで行われた正派若柳流「華の会」による30周年記念舞台での場面です。

>>>>小野ヨーコさんが、ロサンゼルスの着物クラブや舞踊会といっしょに出演

続く5ページの写真は、6月26日に2万人の収容数を誇る野外劇場ハリウッド・ボールで行われたイエロー・マジック・オーケストラを中心とする日本人ポップ音楽のコンサートのようすです。東京からの演奏家に加えて、ロサンゼルスから太鼓センター(写真は上から2番目)や日本舞踊の藤間観須摩会(ふじま・かんすま・かい)(写真は上から3番目と4番目)、そしてLA着物クラブ(写真はいちばん上)が参加しました。舞台での写真には、小野ヨーコさん(白い帽子)も入っています。小野ヨーコさんは、東日本大震災への募金をアメリカ人観客に呼びかけました。

>>>>> アメリカ軍による「トモダチ作戦」の意味は?

6ページから7ページにかけては、東京在住の軍事アナリスト神浦元彰さんによる「トモダチ作戦」が意味するものは何かという分析記事です。東京在住の翻訳家アラン・グリーソンさんによる英訳です。東編集長が4月18日から20日にかけて仙台を取材した際、前田道路の方から、仙台空港の復旧作業は米軍がやったと報じられているが、実は、前田道路が大半の仕事をしたという話を聞かされました。このことを東編集長から聞いた神浦さんが、これは、米軍・自衛隊・民間企業の協力という新しい日米の協力作戦のテストケースであると分析しています。

きっかけは、10万人の自衛隊を指揮した君塚栄治陸将(災統合任務部隊指揮官)による産経新聞インタビュー記事で、君塚陸将が、日本の民間企業が仙台空港の復興作業に携わったと公表したことでした。それ以前は、前田道路による仙台空港の復興作業に触れることはタブーであるようなふんいきがありました。自衛隊の災害復旧活動のトップが、前田道路の存在を公にしたことによって、日米安保における民間企業の役割という、まったく新しい視点が明らかになってきました。