2021 / 米国南カリフォルニアの南加福島県人会の活動を福島県の新聞「福島民報」が紹介:2022年6月に福島大学生2人をロサンゼルスに招待
米国の南加県人会とタナカファーム
福大生2人 来年招待
農業経営の提案を評価
(福島民報 2021年(令和3年)10月14日(水曜日)
米国南カリフォルニアの南加福島県人会とロサンゼルス郊外の大規模農場「タナカファーム」は、福島大の学生を対象に農業ビジネスのアイディアコンテストをオンラインで行った。成績上位二人を来年、米国に招待する。南加福島県人会の熊田るみ会長(いわき市出身)がワールド県人会(満山喜郎会長=白河市大信出身)を通して福島民報社に伝えた。
タナカファームは、東日本大震災の被災地復興に協力しようと福島大生の学費援助や宮城県亘理町にある内藤ファームの経営支援に当たっている。学費を受ける学生と、タナカファームオーナーのグレン・タナカ氏が五月、オンラインで顔合わせした際、内藤ファームを応援するアイディアコンテストの企画が持ち上がった。相互の連携を強化する狙いがある。
コンテストは九月に日本と米国をオンラインで結んで繰り広げた。学生四人が参加し、一人当たり五から十分の持ち時間で発表した。オリジナリティー、自己表現力、現実性などを審査した結果、三島真祐さんと栗田実歩さん(ともに食農学類三年)が高い評価を得て、米国研修に招かれることになった。
二人は来年六月に開催されるタナカフファームの体験型イベント「Walk the Farm」に参加する。この催事は、地元住民が農場を食べ歩いたり、お祭り的なブースを楽しんだりする。子どもたちが動物に触れるコーナー、コーン畑の迷路もあり、大勢の人でにぎわう。この収益から福島大生への学費がサポートされている。
学生はイベントを体験するとともに、運営に携わっている地元の学生と交流を深める。ホームスティ先も用意し、国際的な感性を養う。渡航費は県人会とタナカファームが負担する。
熊田さんは「コンテストなどを通し、グレンさんの『Harvesting Hope=希望の種をまいて育てる』の理念が強く伝わってきた」と話している。