2016/ロサンゼルスの曹洞宗寺院で、仏陀の臨終を描いた「涅槃図」をコンテンポラリー画家が制作。作画に使われる手すき和紙の奉納儀式、12月4日

木村若菜さんの作品(細部)

木村若菜さんの作品(部分)

曹洞宗の北米両本山別院「禅宗寺」(所在地=リトル東京)では、仏陀の臨終を描いた「涅槃図」の制作を、ロサンゼルス在住のコンテンポラリー画家、木村若菜さんに委託しているが、「涅槃図」の制作に使用される手すき和紙(96インチx108インチ)の奉納儀式が、12月4日、日曜日、午前11時から、同寺院で行われる。

木村さんは、静岡県出身で、東京芸術大学油絵科と、ロサンゼルスのオーティス美術大学を卒業している。2011年から日米文化会館で美術展示を担当している。ロサンゼルスでは、メトロ電車とイングルウッド市のポスター制作を手がけ、ポモナ大学美術館の指名を受け、同大学で展示会を行っている。ロサンゼルスを代表する女性アーティスト1000人プロジェクトにも選ばれている。

涅槃図を描く手すき和紙は「高知麻紙」と呼ばれ、高知県・尾崎製紙所の尾崎兼金俊さんが作った。尾崎さんは、この和紙を出荷して間もなく他界し、製紙所も閉鎖されたため、二度と手に入らない和紙となった。

「高知麻紙」は、和紙販売のヒロミ・ペーパー・インターナショナル(サンタモニカ市)の片山寛美社長によって、禅宗寺に寄贈される。

4日の奉納儀式では、日米文化会館の美術ディレクターで、ロサンゼルス弓道会の小阪博一さんによる弓の儀式も行われる。

問合せ先:info@wakanakimura.com