Weekly Cultural News / ロサンゼルス・カウンティー美術館: 青森県出身のアーティスト奈良美智の作品を集めた大型企画 Yoshitomo Nara 展、会期を来年1月2日まで延長へ
(カルチュラル・ニュース編集長、東 繁春)私は、1998年に英字新聞 Cultural News を発行し、ロサンゼルスで体験できる日本文化イベントと日本美術展を、紹介してきました。昨年3月までは、月刊で発行していましたが、コロナ感染で、社会活動全体がシャットダウンしましたので、いったん、月刊紙の発行を中止して、昨年6月からは、オンライン配信による Weekly Cultural News を発行しています。
今週の Weekly Cultural News のトップは、ロサンゼルス・カウンティー美術館の現代アート展示です。ロサンゼルス・カウンティー美術館は、歴史が50年少しと、アメリカの美術館としては、比較的若い美術館ですが、全米でも指折りの美術館として認められています。広大なキャンパスの中に美術館棟がいくつも建っています。現在、全面建て替え工事が行われています。日本画専用の日本パビリオンは、建て替えの対象にはならず、引き続き、使用されることになっていますが、現在は、古い美術館棟にあった絵画を保管する場所として使用されているので、美術棟としては、使用停止になっっています。
今や、日本を代表する現代アートの奈良美智の作品を集めた大型企画 Yoshitomo Nara が4月1日から、ロサンゼルス・カウンティー美術館キャンパス内のブロード現代美術館(BCAM)の2階で開催されています。当初の予定では、会期は7月5日まで、だったのが、このほど、来年1月2日までの延長が発表されました。
Yoshitomo Nara展は、レトロスペクティブと呼ばれ、作者の30年以上にわたる作品を網羅的に展示しています。BCAMの2階の全フロア―が使われていて、急いで、回っても1時間以上はかかります。奈良美智の作品は、少女の漫画的な顔や全身像が有名です。コンピューターやスマホ画面で見ていると、実際の大きさやテキスチャーがわかりません。
実際の少女画は、はがき大のものから縦横数メートルの巨大なものもまで、さまざまです。巨大な作品は、何色も塗り重ねられていて、遠くから見ると、単純な構成に見える少女画が、実は、綿密な準部と、念入りな作業の結果であることが、理解できます。
現物を見るまでは、わからなかったのですが、奈良美智の作品には、見ていて飽きがこない、いつまでも見ていたい、見る者を引き付ける力があります。奈良美智の作品は、数千万円、数億円の値段が付くと言われていますが、大作の少女画の前に立つと、たしかに、それくらいのバリューを感じさせるオーラが発せられています。
もともと Yoshitomo Nara 展は昨年の5月から8月まで、ロサンゼルス・カウンティー美術館で開催され、その後、世界を回る予定でしたが、コロナ感染で、開催が1年延期されたのです。
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Contents of Weekly Cultural News, June 28 – July 04, 2021
P01: Los Angeles County Museum of Art: “Yoshitomo Nara” exhibition extended to Jan. 2, 2022
P02: Los Angeles County Museum of Art: “Yoshitomo Nara” exhibition extended to Jan. 2, 2022
P03: Los Angeles County Museum of Art: “Yoshitomo Nara” exhibition extended to Jan. 2, 2022
P04: Japanese Percussion Lesson #54 Narimono for Yamatogaku song “AJISAI”
Ad: Uyehara Travel provides 7th Worldwide Uchunanchu Festival tour in Oct. 2022
P05: Latest on Tokyo 2020 Olympic and Paralympic Games
英字新聞 Cultural News は、2020年3月までは月刊タブロイド版で発行していましたがコロナ感染でロサンゼルスだけではなく、アメリカ全土で美術館や文化センターの活動が閉鎖となったため、2020年6月からオンラインの日本文化イベントを紹介する週刊ニュースレターとして生まれ変わりました。2021年4月からはワクチン接種が行きわたり美術館も再開されてきたので、再び、日本美術展を紹介しています。カルチュラル・ニュースの出版・発信の活動を応援するための非営利団体カルチュラル・ニュース協会が2019年3月に設立されました。アメリカの中の日本文化を発展させる活動にご援助ください。寄付の送り先は、カルチュラル・ニュース協会です。