樂家の樂焼茶碗は、装飾を削ぎ落とされた静かなイメージがありますが、意外にも古くから文様を施し意匠を凝らしたものが多く残っております。作品に施される模様や絵にはいろいろな意味が込められています。
樂家歴代の作品の中でよく目にする意匠に「菊」があります。寒さに負けず強い生命力がある為「四君子」の一つとして古くから称えられた菊。咲いた頃は白色ですが、花に霜が触れると徐々に紫に変色していきます。時の移ろいと共に花の色を変え、盛りの時とはまた別の美しさがあるところに、樂家の伝統と通ずると感じ意匠に込めたのではないでしょうか。
今回は、樂焼では珍しく、文様に焦点をあて展示致します。樂焼の器形の美しさ、釉薬や窯変による美しさ、そして文様に隠された意図や思いをご紹介致します。
樂美術館 休館日 月曜日(但し 祝日は開館)
時 間 10:00 〜 16:30 (入館は16時まで)
料 金 一般1,000円 大学生800円 高校生500円 中学生以下無料
〒602-0923 京都市上京区油小路通一条下る油橋詰町87番地1
TEL 075-414-0304 FAX 075-414-0307
関連催事:
「Zoom de ぎゃらりー・とーく in RAKM」2月16日(日)
十五代吉左衞門・樂直入によるオンラインでのギャラリートークです。普段の展示では目にすることができない、作品の高台、背面、見込み、印などにカメラで接近し、制作者ならではの視点で解説します。
※参加方法などの詳細は弊館ホームページ内「特別企画」ページにてご確認ください。
「水月雪花之茶会」3月9日(日)
当館収蔵作品を使ってのお茶会です。席主は館長十五代樂直入。
茶室では当日使用のお道具について対話がはずみます。
※参加方法などの詳細は弊館ホームページ内「茶会」ページにてご確認ください。
新春展「様相の美・文様の美」主な出品作品(予定)
素三彩瓢形菊梅牡丹文花入
初代 長次郎 飴釉獅子香炉
二代 常慶 赤樂菊文茶碗
三代 道入 笹之絵黒樂四方茶碗
七代 長入 若松之絵赤樂茶碗
十代 旦入 黒樂梅鉢文茶碗
十三代 惺入 宝珠之絵赤樂馬上盃形茶碗
十四代 覚入 緑釉栄螺水指
他