2017/京都・樂美術館 「茶のために生れた樂という、うつわ」展、12月3日―2017年2月26日

<京都・樂美術館からの告知>

冬期展:茶のために生まれた「樂」という、うつわ展

1.展覧会名称:茶のために生まれた「樂」という、うつわ展。

2.展覧会の趣旨:

大昔から現代に至るまで日常生活には欠かせない、うつわ。
ガラスのうつわ。陶器のうつわ。金属のうつわ。時には、葉っぱをうつわにすることも。
それぞれの楽しみ方や感性で、うつわは使う人、見る人を魅了します。
さて、日本には様々な陶器の産地があり、それぞれ固有の焼き方で、うつわを作っています。
その中でも、「樂焼」は極めて特殊な陶器です。
それは、茶(=抹茶)を飲むためのうつわとして、新たに生まれた焼物でした。
桃山時代、天正年間(1573-92)の半ば頃。
「千利休」の創意のもと「長次郎」という陶工により樂焼は興りました。
千利休が大成させた「侘茶」。
その美学を色濃く表し、一身に背負い、そのうつわは生まれました。
余計な装飾性や造形の一切を捨て、当時の人々を驚かせた「樂」という、うつわ。
その意志は脈々と引き継がれ、長次郎から400余年、現在で15代を数えます。
歴代は、初代・長次郎を模倣する事なく、その内にある精神性をそれぞれが考え、うつわと向き合いながら、自分自身とも向き合いました。
本展は、茶を飲むための「うつわ」=「茶碗」から、茶懐石にも使われる食のための「うつわ」=「皿」「向付」「菓子器」「食籠」といった作品に焦点を当て、その広がりを追っていきます。

3. 会 期:平成28年12月3日(土)〜 平成29年2月26日(日)

休館日:月曜日(祝日は開館)、年末年始(12月26日(月)〜 1月5日(木))

料 金:大人900円     大学生700円 高校生400円   中学生以下無料

4.会 場:公益財団法人 樂美術館
〒602-0923 京都市上京区油小路通一条下る
TEL:075-414-0304 FAX:075-414-0307

5.関連事業:(手にふれる樂茶碗鑑賞会)
小間席の雰囲気をお楽しみいただいた後、樂歴代の作品を手に取って鑑賞していただきます。
開催日:12月10日(土)、1月7日(土)、2月4日(土)、3月11日(土)、4月1日(土)
*開催日2ヶ月前より電話にて予約受付開始

(特別鑑賞茶会)
当館収蔵作品を使ってのお茶会です。席主は15代樂吉左衞門。
茶室では当日使用のお道具について、対話がはずみます。
開催日:12月18日(日)、2月11日(土・祝)、3月19日(日)
*開催日1ヶ月前より電話にて予約受付開始

(親子でお茶一服)
中学生以下のお子様と保護者が対象です。
樂茶碗を使い、席主樂扶二子(15代吉左衞門夫人)が、樂焼についてやさしくお話しいたします。
開催日:3月5日(日)
*開催日3ヶ月前より電話にて予約受付開始

6.主な出品作品(予定)

初代長次郎  黒樂茶碗 銘 勾当

田中宗慶   黒樂茶碗 銘 初雪

8代得入     赤樂菊皿

10代旦入  萬歳楽之絵黒樂茶碗 銘 千秋楽未央

11代慶入  瓜之絵八角食籠

13代惺入   宝珠之絵赤樂馬上盃形茶碗