2016/名古屋出身の金子潤さんがラシエネガの画廊で、巨大な作品を展示、9月10日ー10月29日まで

Jun Kaneko with Dango and Mirage installation in his studio. 2016. Photo Credit: Takashi Hatakeyama

Jun Kaneko with Dango and Mirage installation in his studio. 2016. Photo Credit: Takashi Hatakeyama

名古屋出身で、現在はオマハ在住の金子潤の作品展が9月10日から10月29日まで、ラシエンガの画廊で行われている。長さ65フィートの巨大な壁画と高さ2メートル以上の巨大陶器からなり、作品名はミラージュ。画廊というよりは、美術館の空間というふんいき。

Edward Cella Art & Architecture

2754 South La Cienega Blvd, Los Angeles, CA 90034

www.edwardcella.com

Jun Kaneko: Mirage

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毎日新聞 2014年12月10日 大阪夕刊 から

金子潤(1942年~)は63年に画家をめざして渡米、現地で陶芸と出合い、アメリカ現代陶芸の巨匠、ピーター・ヴォーコスらに学んで頭角を現した。80年代半ば以降、米国を代表する陶芸作家の一人として幅広い活動が続いている。

金子の陶表現を象徴する「ダンゴ」シリーズ。柔らかな丸みを帯びた大きな形体。その表面に釉薬(ゆうやく)で加飾した水玉やストライプの鮮やかな装飾。

陶 芸の概念を超えた巨大でモニュメンタルな作品は、ネブラスカ州オマハの使われなくなったレンガ工場の巨大な窯で制作する機会を得て着想、実現した壮大なス ケールと量塊性の陶オブジェ。

その大きさに目を奪われがちだが、創造の背後で一貫するのは絵画、陶芸、彫刻、あるいは平面と立体のあいだを自由に往復しな がら、それらを超えた地平に生み出す新しい造形と空間との多様多彩なかかわり、間(ま)への意識だ。