4月29日付けのウォール・ストリー・ジャーナル(WSJ)は、トヨタの北米販売本部(トーレンス)が2016年後半に、テキサス州ダラス郊外にあるプレイノに移転すると報じた。

現在、トーレンスで勤務する3000人がテキサスに移転する。北米販売本部の移転後、ロサンゼルスでは、自動車デザイン・スタジオなど小規模事業所(社員合計、約2300人)が残る。

WSJ日本語訳は以下

Wall Street Journal  2014 4 29 16:45 JST

テキサス州、11万ドル助成金トヨタ北米事業移転

By   MIKE RAMSEY AND JOSEPH B. WHITE

加州さようなら。トヨタは本社機能をテキサス州に集約

 トヨタ自動車は28日、数年かけて北米事業を再編する計画を発表した。現在は販売、製造、金融に分かれている拠点をテキサス州ダラス郊外のプレイノの新本部に集約、約4000人を集結させる。

 この計画により、トヨタにとって最大の市場である米国での事業運営のあり方が、数十年ぶりに大きく変わることになりそうだ。また、3000人もの雇用を失うカリフォルニア州と約4000人の雇用が増えるテキサス州それぞれの政治経済に影響が及ぶとみられる。

 北米事業のトップ、ジム・レンツ氏は、新たな拠点に事業を集約させる決定について、約1年前、自身が現職についた直後に豊田章男社長と話した際に浮上したと述べた。

 レンツ氏によると、北米の販売部門本部は現在カリフォルニア州トーランスにあり、ケンタッキー、インディアナ、ミシシッピ、テキサス各州にある工場やミシガン州アナーバーの技術センターからあまりに遠い。また、製造拠点のあるケンタッキー州アーランガーは小さすぎるという。

 関係者によれば、トヨタはデンバー、アトランタ、ノースカロライナ州シャーロットなどに候補を絞った後、プレイノを選んだ。調査は不動産コンサルタント会社ジョーンズ・ラング・ラサールが担当した。レンツ氏は「テキサスに追い回されたわけではない」とし、「テキサスかカリフォルニアかという議論ではなかった」と述べた。

 カリフォルニアでは、事業環境や(高い)生活費が微妙な話題となっている。テキサス州のリック・ペリー知事が規制緩和や減税を約束して同州から雇用主を誘致しようとしているだけになおさらだ。

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 日産自動車は2006年、米国本社機能をカリフォルニアからテネシー州ナッシュビルに移転した。ホンダは昨年、一部の幹部をカリフォルニアからオハイオに異動させたが、米国の販売本部についてはロサンゼルス地区から移す計画はないとした。

 テキサス州はトヨタの移転に際し、誘致基金から4000万ドル(約41億円)を同社に提供した。10年前から続くこのプログラムの拠出の中でも特に大きな金額であり、1人当たり1万ドルは他のどの回よりも多い。シェブロンの従業員1700人をヒューストンに誘致した際の拠出は1人当たり約6800 ドル、アップルの3600人をオースチンに異動させたときは同5800ドルだった。

 ペリー氏はインタビューで、「過去10年で最大の勝利だ」とし、「税金、規制、法律、教育面での10年越しの政策が、テキサスを勝利に導いた」と述べた。

 カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事はトヨタの決定自体には触れなかったが、同州に向けられた批判に言及。中国の自動車メーカー、比亜迪BYD)とのイベントで、「当州には小さな負担、規制、税金の問題がいくつもある。だが、賢明な人たちは(州内で)それを解決する方法を見出している」と語った。

 トヨタの事業再編は、コストを削減し、北米事業を1つのまとまりとして運営していくための動きの一環だ。昨年までは、製造、販売、研究など各部門がそれぞれ本部とトップを抱えていた。