
夏越(なごし)の祓(はらえ)
「茅の輪(ちのわ)くぐり」の由来は、日本神話にあります。
備後の国(広島県東部)を旅していたスサノオノミコトは宿を探していました。 そのとき、蘇民将来(そみんしょうらい)という人物は貧しい暮らしをしながらもスサノオを手厚くもてなしました。
数年後、スサノオは再び蘇民将来のもとを訪れ、「病が流行ったら茅(かや)で輪を作り、腰につけて難を逃れなさい」と教えました。
その後、教えを守った蘇民将来は難を逃れることができたそうです。 それが茅の輪くぐりの由来とされています。
昔は茅の輪を腰につけて無病息災を願いましたが、江戸時代初期ごろに、現在のような大きな輪をくぐるようになったとか。 輪に茅が使われる理由には、茅に利尿作用があり、生薬として用いられ、夏の体調回復に使われていたから、あるいは茅は魔よけの力を持つと考えられていたなどの説があります。
一年の折返しにあたる6月30日に各地の神社で行われる季節の行事です。
12月の大晦日である31日に行われる「年越しの祓」と対になる神事です。 夏越の祓と年越の祓の2つを合わせて「大祓(おおはらい)」といいます。 どちらも災厄を祓い清める儀式です。 ただし年越し祓には茅の輪がない神社もあります。 参拝者の多い神社であれば、28日頃から茅の輪を設置し、新年の初詣の時期まで置いてあるところもあるようです。
スサノオは「疫病避け」「厄除け」の神として広く信仰され、京都の「祇園祭」などの祭礼にも影響を与えました。 そのため、スサノオを祀る神社では特に茅の輪が重視されます。 (K. Furuya)
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