石井志をん
石井志をんのショートショート 花野から(二)研ぎ澄ます
石井志をんのショートショート
花野から(二)
研ぎ澄ます
石井志をん
紗枝は藤塚毅の二度目の妻である、最初の妻は彼が一方的に離縁したと言う事になっている。
小菊の切り花を入れた手桶を下げ…
石井志をんの短歌研究 家族の歌 松江久志「花宇宙」春の巻( その十二)
石井志をんの短歌研究、家族の歌
松江久志(まつえひさし)「花宇宙」春の巻 (その十二)
「恋人は恋人同士老いわれは妻の手を取り桜をくぐる」
「闇の中漂い咲ける夜桜に紛れし老母かと心乱るる」
松江久…
石井志をんのショートショート 花野から(その一)抱きしめる
石井志をんのショートショート
花野から(その一)
抱きしめる
石井志をん
玄関のアラームライトが着いた。時計を見ると午前二時を少し回ったところである。書斎の窓の下に物の動く気配がした。落ち葉を踏むかすかな音は…
石井志をんの短歌研究、家族の歌: 松江久志「花宇宙」春の巻 (その九 )
松江久志(まつえひさし)「花宇宙」春の巻 (その九 )
「最後かもしれぬ桜見老耄のいのち尽くして老母は見給う」
「サクラ読本に育ちし親の無念さも時の経過に消えゆくのみか」
松江久志の著書「花宇宙」…
石井志をんの短歌研究、家族の歌:松江久志「花宇宙」春の巻 (その六)
石井志をんの短歌研究、家族の歌
松江久志(まつえひさし)「花宇宙」春の巻 (その六)
.......「クローバーを千切りやりつつ春の日に兎遊ばせ華やぐ吾子よ」
.................松江久志の著…
読書感想 『いまなお原爆と向き合って』 大竹幾久子 著
石井志をん(歌人、カリフォルニア州在住)
広島出身で、現在はロサンゼルスに住む、大竹幾久子(おおたけ・きくこ)の著書『いまなお原爆と向き合ってー原爆を落とせし国でー』(本の泉社、2015年発行)には幾久…
石井志をんの短歌研究、家族の歌:河野裕子「たっぷりと飯を食わせて陽に当てし布団にくるみて寝かす幸せ」
河野裕子(かわの・ゆうこ)
「たっぷりと飯を食わせて陽に当てし布団にくるみて寝かす幸せ」
与謝野晶子の再来ともうたわれた戦後の日本を代表する歌人河野裕子が二〇一〇年の夏に乳癌で他界してから早くも一〇年が過…