東繁春の三陸体験ツアー記から
実際に現地に行ってみると、意外と簡単に現場に行くことができるので、驚きます。例えば、4000人近い死者・行方不明者を出した、東日本大震災の最大の被災地、石巻市へは、仙台からJR仙石線で行くことができます。途中で、JR線が切断されているため、代行バスに乗り換えますが、仙台から1時間半くらいで、石巻市の市街地に行くことができます。ですから、仙台からの日帰りは可能です。
また、2ヵ月くらい余裕をもっておけば、石巻市の中心街にある石巻グランドホテルの予約はできます。
JR石巻駅から、徒歩20分で、日和山まで上がることができます。標高56メートルの小さい山ですが、500年前に石巻城が建てられた場所だけあって、この山に登ると、石巻市内が見渡せます。日和山から海側の地区は、家屋がまったくない更地になっています。津波がそこに建っていた家屋をすべて呑みこんでしまったのです。
日和山の階段を海側に下りると、津波と同時に発生した火災で焼けた門脇小学校の校舎があるところに行き着きます。門脇小学校の生徒、約200人は、全員が日和山に駆け上がり、避難しました。
6月8日の午前11時ごろ、わたしたちが門脇小学校のあるところに行ったとき、ほかの団体バスも来ていました。