災害犠牲者の名前をなぜ、ローマ字化する必要があるのか

2016年4月20日記

NHKニュースのウエッブサイトを見ていたら、4月18日午前0時30分の発信で、熊本地震の犠牲者名簿が出ていたので、ローマ字にしてカルチュラル・ニュースのウエッブサイトhttp://www.culturalnews.com/?p=21273 に掲載しました。

氏名の漢字の読み方にいくつかのオプションがある場合は、一番わかりやすい読み方を選択しました。読み方がわからない人名は、そのまま、漢字を残しました。

なぜ、わたしが、こんなことをしているのか、少し説明しておきたいと思いました。実は1995年1月の阪神淡路大震災のとき、わたしは、共同通信社の米国子会社・共同ニュース・カリフォルニア社というところにおり、ロサンゼルスから5000人以上を超える犠牲者名簿を米国内に配信する仕事をしていました。

この名簿は、日本の新聞に掲載されるために編集されたテキストですから、漢字で書かれていて、読み方がいっさい書いてありません。わたしは、アメリカ人に震災犠牲者名を伝えるためには、名前をローマ字化すべきと、共同通信の東京本社に伝えましたが、まったく、相手にしてもらえませんでした。

その時は、日本を代表する大通信社が提唱している国際化や、国際通信社の実態はこんなものかと、大きく失望しました。あれから20年がたちました。すべて確認をしているわけではないので、わたしの判断は間違っているかもしれませんが(そう願いたいです)日本からの情報発信の中で、犠牲者名をローマ字表記で配信をするということは、まだ、行われていないと思います。

例えば、「哲子」と書いてそのまま「てつこ」と読む場合もあれば「さとこ」と読ませる場合もあります。今回のローマ字名簿配信では、わたしは「てつこ」を採用しましたが、ほんとうは、間違っているかもしれません。しかし、現在進行中のような大規模災害時には、まず、情報を伝えることが必要だと、わたしは考えています。

インターネット時代ですから、情報の訂正は比較的やりやすいです。なぜ、ロサンゼルスでこんなことを始めたかというと、日本の警察・消防が、犠牲者名簿を作るとき、ローマ字も併記するようにしてほしいからです。そして、そのことを日本のメディアも当然と考えるようになってほしいのです。

日本政府は年間2000万人の外国人観光客の誘致に成功したと、次は年間4000万人を目指すと発表しています。今回の熊本・大分地震では、幸い外国人の犠牲者は出ていませんが、NHKテレビを見ていますと、熊本には多くの外国人のイスラム教徒が生活しているそうです。

今回の地震で、よくわかったことは、地震予知はできないということだと思います。日本では、どこで、地震がおこるか分からない、東京や大阪、京都で地震がおこれば、犠牲者の中には当然、多くの外国人が含まれます。そうした外国人の犠牲者名を、その外国人の出身国に伝えることは、日本政府(外務省)と日本の全国メディアの義務です。

外国人の犠牲者に接したとき、あわててローマ字を聞くのではなく、日本で起こる災害のすべての犠牲者名をローマ字併記することを規則にしてしまえば、いいのです、日本国内のラジオやテレビのニュースで、犠牲者名を読み上げるときにも役に立ちます。

わたしは、日本が国際化というときに必要なことは、このような直接、外国人に影響することに取り組むことなのだろうと思います。

ご意見をお待ちしています。ローマ字併記に賛成の方は、東を応援してください。今回の犠牲者名簿は41名だったので、わたし一人でローマ字化できましたが、いつ起こるか予測のつかない日本で起こる大規模災害へ備えて、ローマ字化ボランティアを始めたいと思っています。

カルチュラルニュース編集長、東 繁春
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