カルチュラル・ニュース12月号を発売中

Cultural News 2011 December for iPad  - Front Pageアメリカは今、クリスマス・ギフト・ショッピングの真っ最中です。連日、全米最大の日刊新聞「ウオール・ストリート・ジャーナル」(発行部数約200万部)に全ページ広告が出ているのが、キンドル・ファイヤーというアマゾン・ドット・コムから発売されている電子ブック・リーダーです。キンドルは、これまで、白黒画面の表示しかできなくて、電子ブックのみの対応でしたが、ファイヤーになると、カラー表示でビデオやウエッブサイトも見ることができます。

フルブライト研究プログラムで日本からUCLAに来ているH教授によれば、キンドル・ファイヤーやアイ・パッドが映画配給の手段として注目されているそうです。つまり、アメリカのひとびとは、映画館に行く代わりに、アイ・パッドで、映画を見るひとが増えているのです。映画会社のあり方も、変わっています。

そうした情報を頭に入れて、キンドル・ファイヤーの全面広告を毎日、見ていますと、そうか、キンドル・ファイヤーやアイ・パッドが、現代のテレビなのだ、という<事実>を発見します。テレビは、わたしが10歳にもならなかった1960年代に日本で普及し始めました。今は、日本では、テレビを見るひとは、あまりいませんから、50年くらいで、テレビの寿命が尽きたというワケです。

それに、替わるアイ・パッドは、基本は、テレビのようですが、違いは、チャンネルが無限にあること、文字を読むことに向いていること、そして読み手の個人から情報発信ができることです。 (東 繁春)

<カルチュラル・ニュース1面の記事>

12月号では、毎年、リトル東京で行われるお正月行事の紹介をしています。元旦の行事で、見逃せないのが、高野山米国別院での初護摩法要と、3日間の初詣受付です。護摩法要は、日本でも、なかなか見ることができない、めずらしい儀式です。高野山の初詣では、おみくじや、お守り、破魔矢など、お正月グッズの販売が行われ、まさに日本の正月気分を味わうことができます。3日間の初詣客数は計、数千人を越え、毎年増えています。

1月のイベントで見逃せないのは、ロサンゼルス在住のアーティスト小阪博一さん企画・監督による、ゲティー・センターでの大パフォーマンス・ステージ「カルパ」です。世界的に有名なゲティー美術館が主催し、舞踏、現代音楽の大スペクタクルになります。「カルパ」とは、サンスクリット語で、天女が100年に一度、地上に降り立ち、羽で石をひとこすりして、その石が消えてなくなる期間を指す言葉です。無限の時間の流れをテーマにしたパフォーミング・アーツです。観劇は無料ですが、予約が必要です。ステージは1月20日午後7時で、予約開始が12月20日です。予約は、数日で、満席になると、予想されます。

南カリフォルニア日米協会の事務局長、ダグラス・アーバーさんが10月に東北地方を訪れたときの報告記を、日米協会の会報から転載しました。アーバーさんは、被災地の現場を見ることで、人生観が変わる体験をしたと、書いています。南カ日米協会は、日本赤十字、セイブ・チルドレン・ジャパン、そしてセイケイジュク・トーホク・アースクエーク・リリーフ・ファンドの3団体にそれぞれ25万ドルの寄付を送っています。アーバーさんの訪日の目的は、これらの団体に送った寄付がどのように使われているのかを調べることが目的でした。

1ページの右トップの写真は、ロサンゼルス・カウンティー美術館(LACMA)に展示されている「ツシマ神社の夜祭」の屏風の拡大図です。(解説記事は、4ぺージに掲載)17世紀の制作で、さまざまな職業のひとが祭り船に乗っているようす描かれており、当時のひとびとの生活が分かります。「ツシマ神社」は名古屋の近くにあり、現在でも、江戸時代と同じような祭りが続けられています。「ツシマ神社祭り」の屏風は、世界中で13点存在することが確認されており、LACMAで展示中の屏風は、1年かけて京都で修復したものです。

<ロサンゼルスに居ながら、日本を体験しよう>

カルチュラル・ニュースのモットーのひとつ Meet Japan without Leaving Los Angeles (ロサンゼルスに居ながら、日本を体験しよう)のコーナーを11月号から3ページに作っています。日本絵画を常設しているLACMA、パサデナのパシフィック・アジア美術館の展示案内をはじめ、1月8日までのパサデナの秀明ホールで展示中の「アメリカ人日本画家ロバート・クラウダーの100年展」、恒例で今年で22回になるカリフォルニア愛石会によるハンティングトン・ライブラリーでの鑑賞石の展示会(12月27日から1月1日)を紹介。

<お正月> 2ページでは、南カリフォルニア日系商工会議所が主催する第13回「お正月in リトル東京」の告知や、これも、恒例になっている日米文化会館の「事始」(1月8日=小阪博一さは、日米文化会館の芸術部長です。ゲティーで小阪さんのステージを見ることができない人は、「事始」を見てください)と色紙展 (1月8日から2月19日)を紹介しています。

<着物展示> 4ページでは、クラーク・センターの「日本のアイデンティティを紡ぐ」と題した衣装展の紹介をしています。日本でも、見る機会のあまりない能衣装や、平安時代のコウチギの複製や、振袖(発生は室町時代)の展示です。現代の日本人が知らない、戦前の日本の子供が着ていた、軍艦や戦車を描いた布(プロパガンダ・テキスタイルと呼ばれています)で作った着物の展示には、驚きます。

<東北通信> Tohoku Bulletin のタイトルで、東北大震災の記事を5ページと6ページに掲載しています。12月では、東繁春が、岩手県からの情報を元に、被災地では仕事が必要という記事を書きました。

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