在ロサンゼルス日本国総領事館は、12月10 日(日本時間)、ロサンゼルス市警察(LAPD)の副本部長を務めたテリー・サブロー・ハラ氏に旭日小綬章をおくりました。叙勲式は、ハンコックパークのロサンゼルス総領事公邸で行われました。
テリー・サブロー・ハラ Terry Saburo Hara 旭日小綬章
ハラ氏は、1957年、ロングビーチ市で、日系三世として生まれました。戦時中、日系人収容所で暮らした母親から、遵法精神と思いやりの気持ちを持つことの大切さを教えられて育ちました。
大学卒業後、1980年にロサンゼルス市警察に採用され、以後、警察官としてのキャリアを重ね、2008年には、日系を含むアジア系としては初めてロサンゼルス市警察の副本部長に昇進しました。
その後、2015年年3月に退職するまで7年間にわたり副本部長を務め、この間、日系人を含むアジア系米国人社会とロサンゼルス市警との対話促進、日系諸団体による行事への協力、日本からの捜査要請に関する協力等を進めました。
また、群馬大学で、多文化コミュニティーで成果を上げるロサンゼルス市警の評価体系プログラムを紹介し、群馬県警等では同プログラムが採用されるに至っています。ハラ氏は、これらの活動を通じて当地における日系人の地位向上にも大きく貢献しました。
2005 年には在米日系人リーダー招聘プログラムに参加し、初めて日本を訪問したことをきっかけとして、日系人であること、日本との関係を強く意識するようになり ました。2007年には、初めて二世週祭で青森ねぶたを披露することに尽力し、その後、パサデナのローズ・パレードに参加する高校生等、多くの若者のホス トファミリーにもなってきました。
2010年3月には南加日米協会の理事となり、2013年3月から2年間は理事長を務め、日米の友好促進 に大きく貢献しました。東日本大震災直後から、義援金のとりまとめに奔走し、特に理事長に就任してからは、被災者支援に力を注ぎ、とりわけ不遇な状況にあ る児童養護施設の児童をロサンゼルスに招く福島青少年文化交流プログラム開始にイニシアティブを発揮しました。また、日米友好を一層促進するため、特に若 年層への働きかけに力を入れ、協会の会員拡充を通じた日本に関心を持つ層の裾野拡大に貢献しました。
ハラ氏は、2010年から南加日系商工会議所の理事を務めているほか、日米文化会館、日系人兵士戦没記念碑財団など様々な日系団体での活動に貢献してきました。
2009 年にはロサンゼルスにおける日系人コミュニティの祭典を主催する二世ウィーク財団の会長兼実行委員長を務め、今年、第75回二世週祭においても再び実行委 員長を務めました。今年の二世週祭では新たな青森ねぶたが作成、披露され喝采を受けたほか、東北各県からの祭りも参加し、日本と米国の絆が一層と強化さ れ、ハラ氏は、二世週祭を大成功に導きました。