徳島の稲井さんから 『稲井静庵の一族―阿波女性医師とその系譜』(諷詠社)の出版のお知らせ

日本の四国の徳島市に住む稲井(いない)と申します。

私は九年前まで徳島県で高校の教師をしておりました。この度、『稲井静庵の一族―阿波女性医師とその系譜』(諷詠社)を今年2月に上梓いたしました。

稲井静庵(いない・せいあん)は1800年から1882までの人で、主に江戸時代に活躍した徳島における女性医師です。静庵とは医師としての号ですが、同時に公式名でもあり、本名はシズです。アメリカのエリザベス・ブラックウエルに先立つこと27年前に22歳で医師となり自宅で開業しました。世界的に稀な女性医師の一人です。

彼女の人生はとても波乱に満ちており、専門は内科、産科、整骨術(外科)で、患者宅への往診時には、侍姿で丁髷(ちょんまげ)を結い、刀を差し、馬に乗って出かけるという奇異な姿でした。晩年になるに従い、視力を失ってもなお治療を続けました。

そんな彼女のことを知ったのは小学生の頃に母から聞いた話が最初です。稲井家の過去帳(系図)は戦災(1945)で亡くしました。証拠、物証の乏しい中、三十数年かけて彼女の人生を追い求め、ついに彼女につながる稲井氏一族の全貌をも掘り起こすことができました。また静庵の子孫である母の人生も波乱に富んでいて、誠に「あはれ」です。

読者に知ってもらいたく、母の伝承から書き起こしました。本著は約400年間の日本の一般庶民と伝統医学の歴史となっております。

是非とも世界中の人々に古き良き日本を知ってもらいたいという気持ちから、メール交換を希望します。なお、本著の序文(はしがき)は日英両文となっております。

『稲井静庵の一族―阿波女性医師とその系譜』(諷詠社)オンライン・ショッピング
https://united-states.kinokuniya.com/bw/9784434333828

稲井さんへのメールは editor@culturalnews.com へ送ってください。