
サンタバーバラ市の中学生に送る折鶴を披露する鳥羽市の中学生。

鳥羽市の学生に送るために折鶴を作るサンタバーバラ市の中学生。
この記事は Weekly Cultural News 2021年10月25-31日号に掲載しました。
サンタバーバラ市と三重県の鳥羽市は、今年、姉妹都市を結んで55年を迎えます。55周年を記念して鳥羽市からサンタバーバラへの訪問団、中学生交換プログラムなどが予定されていましたが、残念な事にコロナ過の為、予定していた事業は 全てキャンセルになりました。
そこで浮かび上がってきたのが 折鶴平和運動 (The Peace Crane Project) への参加です。このプロジェクトは世界平和を促進し、平和の意識を高めるためにサンタバーバラ在住のスー・ディチッコさんが、2013年9月21日(国連平和の日)に 始めました。
ピース・クレイン(平和の折鶴)とは、1945年の広島原爆による被爆者である佐々木禎子さん(1943ー1955) の物語をもとに、平和のシンボルとして使用される折鶴です。佐々木さんは、亡くなる前に千羽鶴を折ったと言われ、広島平和記念公園にある原爆の子のモデルにもなっており、世界で、最も知られている被爆者の一人です。
このプロジェクトは、参加者が 折鶴を折って別の都市の誰かと折鶴を交換し交流する企画で、今までに2百万人以上の子供たちが 世界中から参加しております。
今回のサンタバーバラ市と鳥羽市の折鶴の交換は、今年6月に話が持ち上がり、鳥羽市の社会福祉協議会が窓口になって小中学校から、折鶴が集められ、鳥羽市から約千羽の折鶴が、10月7日に、姉妹都市であるサンタバーバラ市に送られてきました。返礼として、10月末には、サンタバーバラ市から鳥羽市へ、600から1000羽の折鶴が送られる予定です。
集まってきた沢山の折鶴には 羽に平和や反戦のメッセージが書かれていて、世界的規模で、戦争や平和を考えるきっかけや、各学校同士の交流につながっています。
スー・ディチッコさんは、長年、ディズニー・アニメのスタジオで働いて来たひとで、また、子供向けの本を出版しています。今年出版した、The Complete Story of Sadako Sasaki は平和の折鶴の佐々木禎子さんのストリーです。