板橋恵理のカリフォルニア人間観察/ カリフォルニアの今後:知事の解任リコール

投稿2021年9月10日、ロサンゼルスにて、板橋恵理
(ウエッブ掲載:2021年9月13日)

現在カリフォルニア州では、  知事であるガビン ニューソム (Gavin Newsom)の解任リコール選挙が実行中で、 今月9月14日後にその結果が判明する。

投票用紙に記載されてある質問は二点あり、  最初の質問はニューソムが解任されるべきか否や、 そしてもう一点は 解任された場合、  今現在46人の候補者の内誰が引き継ぐべきかである。 そして投票数の最も多い候補者が引き継ぐことになる。

今回のカリフォルニア州知事の解任リコールは、  2003年以来18年ぶりである。政治家に対する解任リコールの運動はしょっちゅうあっても、選挙までもっていくにはある程度の署名の収集が必要となる。2018年任務に就いたニューソムはあとわずか一年程の任期が残っているが、解任リコールの運動と署名は既に2020年より開始されており、いかにカリフォルニア市民が不満を抱いていたかが分かるようだ。

解任リコール運動は、去年より何回もスーパーマーケットの駐車場の一角やら人が集まる場所にテントを張り、署名運動を呼びかけているグループを目撃した。リコールの理由とは、高税金、犯罪率、特に殺人の上昇、ホームレス、 スモッグ、 そして水不足などである。リコール運動が正式に開始したのは去年のコロナ発生直前ではあったが、次々と世の中がコロナ禍に巻き込まれていく中、ニューソムのコロナ事態への対応も多いに問題となり、運動の動きが急激したものとも思われる。

去年のコロナ禍の中、自斎、学校や事業のロックダウン、集まりの人数限定など規定化されながらも、ニューソム知事はマスク無しで大勢とレストランで食事をしていたところが見つかり、汚名をすすぐことになった。

カリフォルニアは気候も温暖、交通渋滞にしょっちゅう巻き込まれるのは難点だが、そんなに長距離を運転しなくても海や山や湖や砂漠にも行けるし、多種のエスニック文化や食べ物にも恵まれている。そして日本にまだ家族や親戚のいる日本人にとっては、直行11時間で日本へ飛んで行けるという(日本からカリフォルニアは直行9時間)「近さ」と便利さもある。しかし、くだんのカリフォルニアに存在する様々な問題に対する解決の見通しがないこともあり、カリフォルニアから脱出していく企業やら人々がどんどん増加しているのも現実だ。実際私の知っている企業や知人、友人らは、テキサス、コロラド、テネシー、サウスカロライナ、ジョージアなどと次々に移動、転勤、転職や引っ越しをしていった。去年の2020年には、カリフォルニアでの人口数が減ったそうであるし、今後もその傾向は続くのかもしれない。

私のカリフォルニア生活は長いし、アメリカ人の旦那はカリフォルニア生まれのカリフォルニア育ちであるが、カリフォルニア環境や治安の悪化において、半分冗談で他州へ移ろうかと時々話す。水より地を好む二人は、山や草原が豊富なコロラド、ワイオミングなどを候補に挙げるが、厳冬には慣れていないので、雪中の運転や雪かきなど出来ないし、暖房費も決して馬鹿にならないだろう。又今後の加齢と共に、病院など整った設備、快適さ及び便利さを求めるし必要とするものだ。しかし今の時点での決断ポイントとは食である。アジア食品だけでなく、他のエスニック料理が好きな二人にとり、カリフォルニアは最適な地なのだ。

人は不満があれば、誰でも新しいものを求めるものである。勿論新しいことが必ずしも改善やより良い生活に繋がるとは限らない。今回の解任リコールでニューソムがこのまま居残るかそうでないかは分からない。しかし誰であろうか政党が何であろうが、そして将来も知事が変わっていく中、市民の為に真剣にくだんの問題に対応、解決していって欲しい。

随筆日:9/6/2021
改訂日:9/9/2021、9/10/2021
投稿日:9/10/2021
ウエッブ掲載:9/13/2021

板橋恵理=関東地域で生まれる。家族の転勤と学校のため、幼年期から現在にいたるまで、日本ーヨーロッパー日本ーアメリカで生活する。現在は、アメリカ人の夫と老猫とロサンゼルスに在住している。趣味のひとつである太鼓にはまり、5年がたつ。老猫の名前もタイコ。

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