能で楽しむ観月の宴:日本庭園が能舞台に

20100928 JACCC Noh Stage

9月28日、十三夜の月のした、ロサンゼルス日米文化会館の日本庭園で「能で楽しむ観月の宴」がおこなわれました。能を舞ったのは、兵庫県西宮市在住の能楽師で、重要無形文化財総合指定保持者の梅若基徳(うめわか・もとのり)さん、小鼓が静岡市在住で、大倉流小鼓師範格の竹中智泰(たけなか・ともやす)さん、能管が酒井健二(さかい・けんじ)さんです。

写真は、最後の演目「井筒」を舞っているところです。梅若さんの解説によれば、舞いは、すり足で、体を回転させること、踊りは、ジャンプすることだそうです。観客は、日米文化会館の地階にあるガーデンルームで、見ていたわけですが、椅子に座って、ちょうど目の高さにあたるところに、能舞台が作られており、まるで、劇場で見ているようなふんいきでした。

日本から3人のアーティストを連れてきて、ロサンゼルスで「能で楽しむ観月の宴」を企画したのは、桃山学院大学経営学部教授の岸本裕一さんでした。岸本教授は、エンタティンメント・ビジネスを担当されており、自ら実践するための会社、エリア・プロモーション・ジャパンを経営しています。

海外に能を紹介するだけではなく、観月のふんいき、日本のお酒をたのしむふんいきを再現することが目的の海外公演で、京都の酒造メーカー月桂冠がスポンサーとなり、実現しました。京都府の後援事業でもありました。(文・写真=東 繁春)