2016 : 歌手の水前寺清子さんがNYの熊本地震チャリティーコンサートに出演、11月13日

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【週刊NY生活メールマガジン第608/2016年11月19日号】から

「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一

みなさん、こんにちは。熊本県出身の歌手、水前寺清子さんが13日、アッパーウエストサイドのシンフォニー・スペースで開催された熊本地震被災地支援チャリティーコンサートで熱唱して、会場を埋めた550人の日米観客から大喝采を受けました。

この公演は、NPO法人9・11風の環メモリアルコンサート(白田正樹代表)主催の「トゥギャザー・フォー・クマモト・ウィズ・チータ」と題し、水前寺さんは「三百六十五歩のマーチ」や「いっぽんどっこの唄」「涙を抱いた渡り鳥」などのヒット曲10曲をたっぷり披露してくれました。

フィナーレではニューヨーク市および近郊に住む70人以上の日系小・中学生が一緒に「三百六十五歩のマーチ」を大合唱してニューヨークから「がんばろう」の応援歌を被災地へ贈りました。

当初、白田代表から熊本のためになにかできないかと聞かれた時に、熊本出身の歌手は?となり、「水前寺清子さんって確か熊本ですよね」とうちの営業担当の西村がボソリ。

そんな国民的大歌手をNYまで招くことができるのかと一瞬皆思ったのですが、その時「あ...」と思い出したのです。たまたま、今年のお正月、3年ほど前に帰国したテレビ東京の星野剛さんが、フェイスブックで世田谷にある水前寺さんのご自宅に招かれてお正月のお節料理を楽しそうに食べている写真に「いいね」を押したのを。

さっそく、星野さんに事情を説明したら、知り合いの電通の方を通じて水前寺さんの事務所の小松社長に掛け合ってくれて、風の環の代表、白田さんが急遽日本に飛んで行って話をまとめた、というのが経緯です。

水前寺さんは初めてのニューヨーク公演でもあり、故郷熊本を応援できると快諾してくれたのですが、実は、公演予定日の日本時間翌日の15日が「三百六十五歩のマーチ」などを作詞した、水前寺さん育ての恩師、星野哲郎氏(故人)の七回忌だったことが分かりました。

「七回忌にチータはどうして日本にいないのか」との日本サイド関係者の強い引き止めがあったのを「いや星野先生も両親もきっと、ニューヨークから熊本へ応援歌を贈ることを一番喜んでくれるはず」と押し切っての来米でした。

アンコール曲を歌い終わった瞬間、水前寺さんの目に涙があふれてきました。「チータ頑張ったね、よかったね」と恩師・星野先生の声が聞こえたからでしょう。

今回のNY公演の成功は、水前寺さんのご主人で音楽家、水前寺清子事務所・水清企画の社長、小松明さんの強いサポートがあって実現しました。熊本に元気はしっかり贈られたと思います。

私達、ニューヨークで公演を見ることができた者もまた大きなエネルギーをいただきました。本当にありがとうございました。今週号の1面と3面に記事と動画があります。ぜひご覧ください。それでは、みなさん、よい週末を

(1)三百六十五歩のマーチNYに響く 熊本地震被災地支援公演に大喝采 水前寺清子=記事動画 https://youtu.be/EUEnZzTmgpo

(2)熊本に届けて NYの応援 水前寺さんに募金託す NY日系人会とNPO風の環=記事動画 https://youtu.be/QRSD1isiPeo

◇「週刊NY生活」は、ニューヨーク発行のフリー紙で米国内17州・約260箇所で設置されているほか、「日本経済新聞国際版」と共にNY地区3州とオハイオ、ワシントンDCで配達され、NJ州とウエストチェスター郡では「朝日新聞国際版」にも折り込まれています。

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