1920年のNYロングアイランドに、日本人バトラーはいたか?

Bat Actors:  Mason Shields Takahashi

From left: Madison Mason as Dective Anderson, Loraina Shields as Lizzie Allen, and Yas Takahashi as Billy the Butler.

(ロサンゼルス・東 繁春から)

俳優の高橋泰広さん(タカハシ・ヤス)から招待をもらい、高橋さんが出演する演劇「バット」The Bat を28日の夜に見てきました。シアター40という劇場であったのですが、なんと、この小劇場はビバリー・ヒルズ・ハイスクールの中にあるという、30年ロサンゼルスに住んでいるわたしにも、初めての場所でした。

演劇の設定は、ニューヨーク・ロングアイランドの人里離れた豪邸で、時代は1920年、この豪邸で、金持ちの息子が殺され、この豪邸に隠されているはずの銀行から盗まれた巨額のキャッシュを捜す、というミステリーです。

バット(こうもり)は、現在よく知られている「バットマン」ができる20年も前に書かれています。

登場人物は、10人にもなり、小劇場としては、なかなか豪華なお芝居でした。1920年という設定で、わたしがなるほどと思ったことは、弁護士や医者、そして金持ち夫人が、みんな、護身用の小銃を身につけていることでした。

アメリカの銃文化は、そうとう根が深いと思っていたのですが、1920年には、拳銃(ハンドガン)はハンドバックに入るくらいの小型になっていて、金持ちなら、だれでも、小銃を持ち歩いていたことを、この演劇から理解でき、納得するものがありました。

自分の身は自分で守る、セルフデフェンスの信念は、アメリカ人の根っ子にあるのだな、とあらためて思いました。

さて、高橋ヤスさんの役は、この豪邸に仕える日本人バトラーのビリー役でした。この演劇の脚本は、1920年代に書かれ、ブロードウエーで上演されたり、映画にもなっています。ですから、当時のようすをリアルに描いていると考えられます。

NYロングアイランドの豪邸で、1920年に、日本人がバトラーをしていたのか?

わたしは、そうゆうことは、あったのではないかと思っています。

1920年には、野口英世も、高峰譲吉もニューヨークに居ます。ロサンゼルスでは、チャップリンのバトラーを広島県出身の高野とらいち(こうの)が、務めています。こうして、歴史に名を残した日本人のほかに残さなかった日本人が、1920年代のアメリカには、相当いたのではないかと、わたしは思っています。

彼らは、そうとうの度胸と才能の持ち主だったのではないかと思います。今から、100年近く前に、誰の援助もなく、自分の力で自分の運命を切り開いた日本人が、たくさん、アメリカにいたのではないかと、思います。

「バット」の上演は、木、金、土は、午後7時30分から、日曜日は、午後2時から、8月26日まで。チケットは、木、金が20ドル。土、日が26ドル。

http://www.theatre40.org