2016/ロサンゼルスの東日本大震災の犠牲者追悼/チューリップがチャリティーコンサート、3月13日
小沢奈緒美
チューリップインハーモニー代表
東日本のあの大震災の起こった日から、早くも5年が経とうとしています。
被災者の方々を思い、他人事とは思えず立ち上がったボランティアの人々は数知れず、世界中に広がりました。
このアメリカのロサンジェルス地区でも多くの人々が心を寄せ合い、ボランテイア活動を行い、そして今も日本の被災者のことを思い、募金活動が続けられています。
そして、私たちミュージシャンもその一員として、自分達にできることをと”Tulips in Harmony” というグループ名でチャリティーコンサートを行ってきました。
震災直後日本人女性ばかり6人で始まったコンサートでしたが、その度に会場を提供してくださった皆様、バザーの商品を提供してくださった企業の方々、多くのボランティアの方々、ボランテイアミュージシャン、地域のコーラスのグループの皆様、学生ミュージシャン、そしてたくさんお集まりいただいたお客様のおかげで、”Send Love to Japan” の活動を続けてくることができました。そしてこの度6回目のコンサートを迎えることができました。
今回の大きなテーマは、音楽を通しての”心のケア”です。震災後2年目に私が初めて被災地石巻湊小学校を訪れた時、実際の体験談を聞き私自身の人生観が180度変わった体験をしました。
人が、生死と向き合った時、何によって生かされたかというたくさんのお話が、当時はあまりにも重すぎる愛のテーマで、皆さんにお伝えできる自信がなく、今日まで胸にしまっていました。ぜひ今回のコンサートを通じて、会場に集まってくださる皆様と、分かち合っていきたいと思います。
そして去年2度目の訪問先は岩手県宮古市。かつて100年余り続いたクラシック音楽の盛んだった海辺の町へ行きました。そこでは津波から逃れた人々の生活は元に戻り、みんな前向きに暮らしていく中、失った心の支えをやはり音楽が担っていこうと、被災直後から、残った地元の音楽家たちが活動をしています。音楽を大切にしている人々へ、私たちの大切にしている音楽が届けばと、コンサートをインターネット中継する企画もしています。
集まった収益金は、音楽によって心を癒される方々へより多くのコンサート開催資金として、岩手県宮古の音楽の伝統継承 と再構築(将来の音楽家を育てる教育)のための資金として寄付させていただきたいと思っています。
できるだけ多くの皆様にお集まりいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。
Tulips in Harmony
Charity Concert Series Concert No.6
3月13日 日曜日午後3時半より
Peninsula Community Church
5640 Crestride Road, Rancho Palos Verdes, CA 90275
1. Tango from “Scent of a Woman” Gardel
2. Humoresque Dvořák
3. Après un Reve Fauré
4. Oboe Concerto, Op.45 Goossens
5. Sicilienne Fauré
6. Gabriel’s Oboe Morricone
7. Csardas Monti
8. Over the Sea Naomi Ozawa
9. Hungarian Dance No. 5 Brahms
ヤン モモコ パメラ(ピアノ、声優、歌手)
ジュリアード音楽院のピアノパフォーマンス専攻を卒業後、出身地であるロサンジェルスに戻る。以来フォト&ポエムなどあらゆるジャンルのアートに挑戦し続け、パフォーマンスの世界の究極に迫る。空き時間は飼い猫と遊んだり、飼い犬との散歩を楽しんでいる。剣道2級。チューリップインハーモニー結成以来メンバー。
榎本(Tamura) 愛理(バイオリン、ビオラ)
東京出身。同志社女子大卒業後、ヨーロッパ、アメリカ各地で修学、演奏活動を行う。
イリノイ州立大学で音楽療法の修士号を取得、音楽療法士として、 またシンフォニーアーバインのメンバーとして活躍。チューリップインハーモニーメンバーでもあり、 プログラムの選曲レパートリーの広さは、今後も期待されている。
小沢奈緒美(オーボエ、ピアノ)
静岡県出身。ウイーン国立音大、マネス音楽院在学中より、オペラ、ソロ、オーケストラ、室内楽の演奏活動を日本、ヨーロッパ、アメリカ各地で行う。15年前よりトーランスに移住。現在、MTAC メンバーとして、ピアノ、木管楽器、室内楽の指導に当たる。クラシックバレエ、ジャズ風作曲が趣味。チューリップインハーモニー結成以来メンバー。