2018/宮中行事の「歌会始の儀」で天皇の前で詠まれた和歌を作ったロサンゼルスの鈴木敦子さんをお祝い、文芸愛好者など80人が集まり祝賀会、3月17日
600年前の室町時代に起源がある宮中行事「歌会始の儀」は、昭和22年・1947年から一般国民が応募できるようになった。2018年・平成30年のお題「語」に応募した約2万首の和歌の中から、天皇陛下や皇族の前で詠まれる10選に、ロサンゼルスで胡桃(ことう)短歌会を主宰する鈴木敦子さん(82歳)の「母国語の 異なる子らよ 母われに 時にのみ込む 言葉もあるを」が選ばれた。
鈴木敦子さんは、1月12日に、皇居・松の間で行われた「歌会始の儀」に参列、儀式後のレセプションで天皇陛下・皇后さまとお言葉を交わした。
鈴木敦子さんの祝賀会は、3月17日正午、トーレンス市内のミヤコ・ハイブリッド・ホテルで開かれ、ロサンゼルスで短歌、川柳、文芸の活動をする人たちや、書道家、日本舞踊家、邦楽演奏者など計80人が集まった。ロサンゼルス総領事も参加した。
祝賀会のあいさつで、鈴木さんは、天皇陛下・皇后さまが1994年・平成6年にロサンゼルスの日系引退者ホームを訪問され、皇后が詠まれた「移り住む 国の民とし 老いたまふ 君らが歌う さくらさくらと」の和歌が揮毫され保存されていることをお伝えすると、天皇陛下・皇后さまは驚かれていた、とエピソードを紹介した。
胡桃短歌会は、鈴木敦子さんの住むウォールナッツの地名を取ったもので25年前に発足、毎月、集まっている。また鈴木さんは、ロサンゼルスの邦字新聞「羅府新報」(らふしんぽう)の「木曜随筆」に25年間にわたり寄稿し、2015年には、新聞に発表された随筆をまとめた「かけがえのない感動 – わたくしの木曜随筆 -」を上梓している。「かけがえのない感動」は一冊25ドルで入手できる。
1月12日の「歌会始の儀」はNHKが同時中継した。
東京新聞が1月12日付けでWEB掲載している「歌会始の儀」についての記事には、和歌がくわしく紹介されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201801/CK2018011202000261.html
鈴木敦子さんの祝賀会のプログラム
司会 サニー関さん
祝辞 在ロサンゼルス日本国総領事 千葉 明 氏
南加日系商工会議所 会頭 山崎一朗 氏
ジャーナリスト 後藤英彦 氏
米国書道研究会 会長 生田博子 氏
医師 入江健二 氏
胡桃短歌会 佐藤喜美子 氏
乾杯 パイオニアセンター 会長 竹花晴夫 氏
舞踊 長唄 蓬莱(ほうらい) 若柳久女 師匠
演奏 春の海 六段の調べ/みだれメドレー 月の砂漠
友情出演 粟屋陽子(琴)堅田喜巳扇(囃子)濱道由季(フルート)稲継亮至(いなつぐ・りょうじ、ギター)
三本しめ 水野 穣 氏